豆知識
Trivia
プレス・モールド金型・自動機設計製作などについて、用語などを解りやすく解説しています。
打抜きクリアランス - blanking clearance
打抜き型におけるパンチとダイ間の片側における隙間のことです。
板厚の5~10%程度に選ばれます。
=クリアランス
NC装置 - numerical control equipment
あらかじめプログラミングされたデータをもとに、作動操作が制御される数値制御装置です。
型材料 - die material
金型用の材料のことで、一船構造用圧延鋼材(SS)、機械構造用鋼材(S-C)、炭素工具鋼(SK)、 合金工具鋼(SKS、SKD)、高速度鋼(SKH)、鋳鉄(FC)のほか、 超硬合金、亜鉛合金、アルミ青銅(アンプコメタル、HZ合金)、ポリウレタンなど、 多種類の材料が金型用として使われています。
ダイ - die
金型における雌型のことで、一般的には下型と呼ばれています。
JISではダイの用語を採用していますが、発音が舌たらずで耳で聞いた場合に、
日本語の台(ダイ)と混同しやすいなどの理由から、
ダイス(dies)という呼び方も使われています。
また、メンタ、メンヤ、メン型などと呼ばれることもあります。
熱処理 - heat treatment
加熱、冷却、焼きもどしなどの、一連の焼入れ硬化処理のことをいいます。
パンチ - punch
プレス型における雄型のことで、JISは最初にポンチと制定したのですが、のちにパンチと改称しました。
=雄型
金型製作の基本的な流れ
金型製作には、長い工程を緻密な管理が必要です。
通常の金型製作は、以下の様に行なわれます。
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材料取り
市販されているモールドベースが利用できればもっとも早い。
しかし大形の金型の製作には、鍛造した鋼のブロックが必要であり、そのつど鍛造をする。 -
荒仕上げおよび荒取り
切断面、黒皮面を削り、研磨しろを残し寸法を出す。プレーナでブロックに加工する。 -
吊りボルト用穴(タップ穴)
加工運搬を容易にするため、タップ加工して、吊りボルト穴を設ける。
大型のものではラジアルボール盤で穴あけをする。 -
直角出し
ケガキに必要な直角を平面研削盤で出す。また厚み方向も研削仕上げする。 -
研磨仕上げ
厚み寸法を出し、ケガキができるように研磨仕上げする。
その時、平面研削盤を使用する。 -
いんろう合わせ(寄りどめ)
型部が成形圧力でずれたり変形しないように、コアとキャビティの合わせはいんろうにする。
普通はフライス盤で直線加工するが、施盤で円形にできればその方が簡単である。 -
冷却水穴加工
冷却水穴は金型によって複雑なこともあるが、多くはドリルの穴あけである。
ラジアルボール盤などを使用する。 -
型部ケガキ
定盤とハイトゲージにより、加工部分をケガキする。 -
型部穴あけ
定盤とハイトゲージにより、加工部分をケガキする。 -
製品部加工
主としてフライス盤で製品部に相当する部分を彫るが、型彫りが進むにつれてケガキを追加していくため、 フライス加工とケガキ作業が繰り返し行なわれる。
実際の工場での主力機械はNCである。NCのプログラムが重要で、CADデータによるCAMが望ましい。 -
倣いフライス加工(NCでない場合)
倣い形状のものはモデルを製作(木型に石膏または流し込み樹脂を注入してモデルをつくる)して、 倣いフライス盤で加工を行なう。 -
放電加工
底付入れ子、リブ部分および硬い材質(焼入れ後を含む)など、 フライス作業が困難なときには、放電加工機で加工する。 -
成形研磨
格子窓部分および入れ子などは、成形研磨で加工し、やすり作業、みがき作業を省略する。 -
手仕上げ
機械加工のあとや、機械加工ではできない部分をたがね、やすりで加工する。
標準的な手仕上げの順序は、- 回転やすり・軸付き砥石・やすり・たがねなどを用いて機械加工のあとを消し、また機械加工のできない場所の加工をする。
- 紙やすりを用いて、60番から600番まで順序を追って表面をきれいにする。
- 油砥石や青粉・黒粉でつやだしをする。
- 高度の磨きを必要とする場合は、ダイヤモンドパウダ(1μまで)で磨く。粗い番手の粉を完全に回収してから次の番手に進む。
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型合わせ
主要パーツを合わせる。 -
ガイドピン、ブッシュの打ち込み
ボーリング完了後、ブッシュ、ガイドピンを打ち込む(ブッシュ、ガイドピンは焼入れ)。 -
押切り部調整
光明丹(赤い粉)を使用し、押切り部の当たり、および強さを調査する。
金型合わせプレスを使用して、初めに0.2mmくらいの板をはさんでプレスし、次第に薄い板と替えていく。 -
組立て
入れ子部品を全部嵌め込み、組立完了とする。 -
ノックピン合わせ
ノックアウトピン径、長さなどを合わせ、円滑に作動するようにする(ノックアウトピンは焼入れする)。
精密機器部品製造
Precision instrument part manufacturing
各種試作部品の製造、精密プレス製品、精密成形品の製造。
当社は、国内メーカー向け精密金型部品を中心に、幅広い分野で精密金型部品の製作を行って参りました。
現在も、多数のメーカーからご支持を頂いております。
精密金型設計製作
Precise metal mold design production
プレス、モールド、各種金型設計製作。
当社では、精密順送金型及びモールド金型の設計・製作をはじめ、治具設計・製作まで幅広く対応しております。
生産設備設計製作
Production facility design production
自動機、専用機、省力機器等の設計製作。
長年の実績と経験から、お客さまのニーズに合った最良の品質で コストパフォーマンスに優れた生産設備のご提案を目指しております。
共同研究開発
The joint research development
岩手大学、金型研究会をはじめとし各メーカーの研究開発部門との連携により、 金型加工技術の進歩発展に貢献していきたいと考えております。